設立後の時系列:設立前から決算まで、やることと期限

設立の前後は、期限のある届出と、決めなければならないことが重なります。このページは、設立日(S)と1期目の決算日(E)を軸に、「いつまでに」「何を」「どこへ」を並べた一覧です。設立日は登記を申請した日です(国税庁の案内では「設立の日(設立登記の日)」)。
注意:社会保険と労働保険は、役員報酬の有無や従業員の有無で要否が変わります。自治体の届出は、本店のある都道府県税事務所・市区町村で期限が違います。個別の判断は、税理士・社会保険労務士・税務署にご確認ください。国税庁の情報は令和8年4月1日現在の案内です。
時系列の表
| 時期 | やること | 期限 | 提出先・窓口 | 関係する市場 |
|---|---|---|---|---|
| 設立前 | 会社の形(株式会社か合同会社か)、資本金、決算月、本店の場所を決める。許認可が要る業種は、要件(資本金・人・場所)を先に確かめる | — | 業種の所管(保健所など)→業種ページ | 会社設立、業種から探す |
| 設立前 | 物件の契約日・工事の発注日を決め、融資が必要なら先に準備する(融資が決まる前の契約・支払いは、融資を受けられなくても残ります) | 公庫は申込から融資の決定まで平均3週間程度(条件により長くなる)。入金まで含めて4〜6週間を見込む(当サイトの目安) | 日本政策金融公庫・自治体・信用保証協会 | 創業融資 |
| 設立日(S) | 定款の認証(株式会社)・資本金の払込み・登記の申請。設立日は登記を申請した日 | — | 公証役場・法務局 | 会社設立 |
| 登記が終わったら | 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)・印鑑証明書を取る。法人口座・法人カードを申し込む | 審査に日数がかかるため、取引や入金の前に | 法務局・銀行 | 法人口座・カード |
| 事実が生じた日から5日以内 | 健康保険・厚生年金保険の新規適用届(法人は、役員だけでも適用事業所) | 事実が生じた日から5日以内 | 年金事務所 | — |
| 雇った日の翌日から10日以内 | 労働保険の保険関係成立届、雇用保険の適用事業所設置届(従業員を雇う場合) | 雇った日の翌日から10日以内 | 労働基準監督署・ハローワーク | 会計・勤怠 |
| 開設から1か月以内 | 給与支払事務所等の開設届出書(役員報酬を払い始める日を、開設日として数える)。源泉所得税の納期の特例を使う場合は、承認申請書も出す(常時10人未満・任意。期限の定めはなく、納期は7月10日・翌年1月20日) | 開設から1か月 | 税務署 | 税理士 |
| Sから2か月以内 | 法人設立届出書(定款の写しを添付)。定期同額給与のほかに賞与を出す場合の事前確定届出給与の届出も、この時期に確かめる | Sから2か月以内(事前確定届出給与は支給日などで早まる場合があるため、税理士に確認) | 税務署 | 税理士 |
| 設立後すぐ〜自治体の期限 | 法人設立の届出(法人住民税・法人事業税) | 自治体ごとに違う。設立後すぐに窓口で確認 | 都道府県税事務所・市区町村 | — |
| Sから3か月を経過した日とEのうち早い日の前日まで | 青色申告の承認申請書。期限を過ぎた事業年度は、白色申告になります | min(S+3か月、E)の前日 | 税務署 | 税理士 |
| 取引が始まる前〜1期目 | 消費税:資本金1,000万円以上は1期目から課税。適格請求書発行事業者の登録を決める | 登録の新設法人の特例は、E(設立事業年度の末日)まで。免税事業者の新設法人は課税選択届出書も(税理士・税務署に確認) | 税務署 | 税理士、会計・勤怠 |
| 1期目の途中 | 会計ソフト・勤怠・給与を決める。ホームページ・名刺を用意する | 帳簿は取引の都度。電子取引のデータは電子のまま保存 | — | 会計・勤怠、HP制作 |
| 事務所・店舗の入居の前 | 複合機・ビジネスフォン、法人携帯・光回線を手配する。工事が要る光回線は、入居日から逆算して早めに申し込む | 入居日の約8週間前に申込(当サイトの目安。回線・工事の状況で変わる) | — | 複合機・ビジネスフォン、法人携帯・光回線 |
| 店舗・事務所の工事 | 内装工事。保健所・消防の手続きは工事前に相談する | 完成目標は開業日の14日前(当サイトの目安)。消防の使用開始届は、東京消防庁の例で使用開始の7日前まで(地域で異なる) | 保健所・消防署 | 店舗内装 |
| 1期目の確定申告の期限まで | 棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書(届出がないと、法定の方法になります) | 1期目の確定申告の期限まで | 税務署 | 税理士 |
| 運用が始まったら | 社員が増えたら、ITのヘルプデスク・PCやアカウントの管理を整える | — | — | ITサポート |
| 決算日(E)の翌日から2か月以内 | 法人税・法人住民税・法人事業税・消費税の確定申告と納付(期限の延長は、特例の申請が必要) | Eの翌日から2か月 | 税務署・自治体 | 税理士 |
日付の例(作例)
設立日(S)が2026年10月15日、1期目の決算日(E)が2027年9月30日の場合です(応当日がない月は月末日、期限が休日なら翌日として数えています。当サイトの目安を含みます)。作例であり、実際の期限は個別に確かめてください。
| 届出 | 期限の例 |
|---|---|
| 法人設立届出書 | 2026年12月15日(Sから2か月) |
| 青色申告の承認申請書 | 2027年1月14日(S+3か月=2027年1月15日の前日。Eは2027年9月30日のため、Sから3か月のほうが早い) |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 役員報酬を払い始める日が2026年11月1日なら、2026年12月1日 |
| インボイスの登録(新設法人の特例) | 2027年9月30日まで |
| 確定申告・納付 | 2027年11月30日(Eの翌日から2か月) |
※ 1期目が3か月に満たない会社は、Eのほうが早くなり、Eの前日が青色申告の期限です。
次に読む:届出の一覧と期限の数え方/毎月の固定費の相場
